10.3. ローカライゼーションと国際化

10.3. ローカライゼーションと国際化

10.3.1. ローカライゼーションと国際化

ローカライゼーションはソフトウェアのメニューやメッセージを利用者の地域や国に合わせることi18nとも呼ばれる、具体的には言語や日付、通貨単位などを合わせる。

国際化はソフトウェアを最初から多言語・他地域対応するように作ることを言う。

10.3.2. ロケール

ロケールは利用者の地域情報を表す。 これらのカテゴリは個々に設定することが可能。

ロケールの設定はlocaleコマンドで確認可能。(-aでロケールを全表示可能) またカテゴリーは以下のようなものがある。

環境変数説明
LC_CTYPE文字の種類やその比較・分類の規定
LC_COLLATE文字の照合や整列に関する規定
LC_MESSAGESメッセージ表示に使用する言語
LC_MONETARY通貨に関する規定
LC_NUMERIC数値の書式に関する規定
LC_TIME日付や時刻の書式に関する規定
LANGUAGE複数一括設定(:区切り)、最高優先度
LC_ALL一括設定、高優先度
LANG一括設定、低優先度

ロケール名は以下のようなものがある。

ロケール名説明
C, POSIX英語
ja_JP.utf8(ja_JP.UTF-8)日本語/Unicode
ja_JP.eucJP日本語/EUC-JP
ja_JP.shiftJIS日本語/シフトJIS
en_US.utf8英語(米)/Unicode

10.3.3. 文字コード

文字コードはコンピュータ上で文字を利用するために各文字に割り当てたバイトコードを指す。

iconvコマンド

文字コードを変換するために使用するコマンド。

iconv <オプション> <文字コード>
オプション説明
-l変換できる文字コードの一覧を表示
-f 入力文字コード変換元の文字コード。from。
-t 出力文字コード変換後の文字コード。to。
-o ファイル名文字コード変換した文字列を出力するファイル名。

10.3.4. タイムゾーン

タイムゾーンは地域ごとに区分された標準時間帯を指す。 UTC+N時間で決まる。日本の場合はUTC+9時間。

設定は/usr/share/zoneinfo/以下に格納される。 なお日本のタイムゾーン設定は以下のように行える。

cp /usr/share/zoneinfo/Asia/Tokyo /etc/localtime

ln -s /usr/share/zoneinfo/Asia/Tokyo /etc/localtime #シンボリックリンクで行う場合

tzselectコマンド

一覧から表示される情報をもとにタイムゾーンを設定できるコマンド。

tzselect

tzconfigコマンド

/etc/localtime,/etc/timezoneまとめて変更できるコマンド。

tzconfig