3.4. その他のブートローダ

3.4.1. SYSLINUX

SYSLINUXやISOLINUXはFATファイルシステムが一般的なUSBメモリやCD-ROMから直接起動指定利用するLiveCDに使用されるブートローダ。

SYSLINUXは起動ディスクやレスキューディスクのブートローダに使われている。
またSYSLINUXはいくつかのコンポーネントで構成される。

コンポーネント説明
SYSLINUXFATファイルシステムからカーネルを起動するプログラム
ISOLINUXISO9660ファイルシステムからカーネルを起動するプログラム
EXTLINUXext2/ext3/ext4ファイルシステムからカーネルを起動するプログラム
PXELINUXPXEを使ってネットワークブートするプログラム

Isohybrid

Isohybridと呼ばれるシステムはUSBスティックなどでISOLINUXイメージのMBRコードを使ったブートを可能にし、ブロックデバイスの動作を提供するもの
MBRコードとしてSYSLINUXのMBRコードであるisohdpfx.binが使用される。

UEFIのツール

ツール名説明
efiboot.imgUEFIでISOLINUXを使ってブートする際に使われるイメージ。FAT16で作成されている
/EFI/BOOT/bootx64.efiUEFIのブートマネージャー。標準ではUEFI起動時に読み込まれる
Secure Boot署名の確認を行い、起動を制限する機能
shim.efiセキュアブート時に最初に読み込まれるUEFIアプリケーション
grubx64.efigrubを起動するUEFIアプリケーション

3.4.2. PXEブート

PXEはIntel社に策定されたネットワークブートの規格。
DHCPやBOOTPを使ってネットワーク情報を取得し、TFTPでブートプログラムをダウンロードして起動する。
特徴としては以下の通り。

  • インストールメディアなしでネットワークインストールを開始できる
  • ディスクレスクライアントを起動できる

PXEクライアントにはPXE準拠のネットワークインターフェイスが必要となる。
PXEブートサーバではDHCP、TFTPサーバが稼働している必要がある。

3.4.3. systemd-boot

systemd-bootはsystemdに組み込まれているブートローダ。
UEFIのみに対応している。

3.4.4. U-Boot

U-Bootは組み込み系で利用されるブートローダ。
PowerPC、ARM、MIPSなどのアーキテクチャに対応している。