LinuxサーバのGUI管理

linuxサーバをWebGUIで管理するためのツールは存在します。
CUIが触れるのがベストですが、CUIが不得意/運用の観点からWebGUI管理をしたいというケースがありえます。 そこで紹介するのがCockpitとWebminです。

1. Cockpit/Webminの比較

特徴CockpitWebmin
設計思想モダン、シンプル、サーバーOS統合多機能、包括的、Web管理パネル
対象ユーザーシステム管理者、DevOps、初心者システム管理者、ホスティングサービス管理者
アーキテクチャ最小限の機能をWebインターフェースで提供。ターミナルとシームレスに連携。サーバー上のほぼすべての設定ファイルを直接編集するための包括的なインターフェース。
依存関係サーバーのネイティブなツール(systemd、podman/dockerなど)を利用。独自のモジュールとプロセスを使用。
リアルタイム性高い。サーバーログやパフォーマンス情報がリアルタイムで表示される。中程度。ページ遷移で情報が更新されることが多い。
得意なことサーバーの監視、ログ管理、コンテナ管理(Podman/Docker)、ストレージ(LVM/RAID)、ネットワーク設定。Webサービスの設定(Apache/NGINX)、FTP、データベース(MySQL/PostgreSQL)、ユーザー管理、詳細なファイル編集。
セキュリティユーザーのSSHキー認証を利用し、セッションはネイティブユーザーとして実行されるため安全性が高い。独自のWebサーバープロセスが動作し、設定ミスや古いバージョンによるセキュリティリスクが生じる可能性がある。

2. Cockpitに関して

Cockpitは、近年開発が活発なツールであり、RHELやFedora、CentOSといった主要なディストリビューションで標準採用されることが増えている。

CockPit公式ドキュメント: https://cockpit-project.org/

  • 強み:
    • サーバーのヘルスチェック、ログの監視、そして特にコンテナ技術(Podman/Docker)との連携に優れている。
    • GUIで操作した内容は、バックエンドでLinuxの標準コマンド(systemctlなど)を実行するため、GUIを使いながらLinuxの知識も深められる。
  • 用途:
    • 仮想化基盤(Proxmox VE/KVMホストなど)、コンテナホスト、一般的なLinuxサーバーの運用に向いている。

3. Webminに関して

Webminは、長く使われてきた実績のあるツールで、非常に多機能。

Webmin公式ドキュメント: https://webmin.com/

  • 強み:
    • 細部にわたる設定ファイルの編集や、GUI上で直接FTPサーバーやデータベースサーバーの設定を完結させたい場合に便利。
  • 用途:
    • レンタルサーバー管理、ウェブホスティング環境など、GUIから様々なサービス設定を細かく調整したい場合に適している。